FIA適合証明書（CoA）は、障害者ドライバーのニーズにより、車両のホモロゲーションや技術規則からの差異がある場合に、それを受け入れるための承認として機能します。
競技車両が障害者ドライバーのために必要とされる改造により、対応するホモロゲーションまたは技術規則に適合しなくなった場合、国際競技カレンダーに登録された競技または特に必要とされる規則のある競技に参加するためには、FIAの適応証明書（CoA）が必要となります。CoAは、車両の改造が安全であり、ライバルに優位性を与えないことを証明するものである。
CoAを必要とする競技に参加しようとする競技者は、専用の申請書(application form,)に記入し、ASNを通じてFIAに提出する必要がある。FIAは適合を評価する権限を持っており、変更された車両はFIAの適合ワーキンググループによって検査・検討されます。 検査は、すべての改造が完了した状態で行われ、 CoA を発行する前に、修正および/または調整が必要となる場合があるので、参加する大会の2ヶ月前までに提出しなければなりません。詳細な手続きは、国際競技規則の付属書 L の第 18.3 条 (Article 18.3)に記載されています。
AWGは、FIA障害者・福祉委員会から委任された、幅広い分野のモータースポーツの専門家で構成されるグループです。このグループは、車両に施された変更が安全かどうか、競技者に有利にならないかどうかを評価する役割を担っています。車両の検査は、機械・自動車工学を専門とする企業の代表者が行います。
AWGが安全かつ公平であると判断した場合にのみ、CoAを発行することができます。
FIA障害者・福祉委員会の活動は、制約を減らし、スポーツをよりアクセスしやすいものにすることを目的としているため、FIAはAWGが実施する身体検査と技術報告書の査定にかかる費用を負担しています。
車両適合ガイドライン( Vehicle Adaptation Guidelines)は、運動機能障害を持つ競技者のためのモータースポーツ車両の適用に関する一般的な指針を含んでいる。
スロットル制御、ブレーキ制御、クラッチシステム、ステアリングアセンブリ、ギアシフトとギアボックス、シートとドライバーレスト、ヘッドレストとコックピット、ドライバー機器とシャーシの製造に関する特定の主要な設計と部品に関する要件に焦点を合わせています。ただし、モータースポーツに利用可能で適したすべての応用例を網羅したリストではありません。ロードカーの適合を含め、他の適合やそのバージョンも考えられます。重要なのは、適応の設計と製造が安全であり、個人の必要性に基づいて開発された適切なものであることです。
本ガイドラインは生きた文書であり、FIA障害者・福祉委員会により定期的に更新される予定です。
本ガイドラインは、車両適合のベストプラクティスに関する勧告を提供することのみを目的としており、規制的な価値を持つものではありません。
