モータースポーツの安全性を向上させるという FIA の継続的な使命の一環として、安全および医療に関する規則の更新が定期的に求められています。
モータースポーツの関係者に新しい安全・医療規則を周知徹底させるため、すべての改正は事前に公表され、次のような変更が公表されます。
国際競技規則（ISC）の付録の最後に掲載される、もしくは関連するテクニカル・レギュレーションに含まれます。
すべての変更は、世界モータースポーツ評議会（WMSC）による承認後、直ちにFIAのウェブサイトで公表されます。
私たちは、これらのアップデートがモータースポーツ関係者によっては気づかれないこともあることを理解しています。そこで、セーフティ部門は、2024年に導入される国際ドライバーライセンス要件、競技者および車両の安全装備に関する重要なアップデートのいくつかに焦点を当て、このASN Safety Bulletinを発表することにしました。
これは完全なリストではなく、WMSCによって承認されれば、2023年12月までにさらなるアップデートが発表される可能性があることにご留意いただきたいと思います。
したがって、モータースポーツ関係者には、10月と12月に開催される世界モータースポーツ評議会の後に発表される可能性のある最新情報に注意を払うことをお勧めします。更新情報は、できるだけ早くFIAのウェブサイトにて公開されます。
国際競技規則付則L 第2章「運転者の健康診断に関する規定 （最終更新2023.06.20）
・第1条 年1回の適性診断
健康診断は、ライセンスを発行する国以外の国で実施することはできない。
国際競技規則付則Lの第3章「運転者の用具」（最終更新2023.06.06）
・第1.1条「前面衝撃吸収装置（FHR）とともに使用される公認ヘルメット規格」および第3.2条「使用条件」。
FIAヘルメット規格8858-2002および8858-2010は、ドライバーの安全装備としてFIAによって承認されなくなりました。この規格とテクニカルリストへの言及は、すべてのFIA規則から削除されたことを意味しています。
・第2条 "難燃性ウェア"
以下の選手権にFIA規格8856-2018の実施を義務付ける；
フォーミュラ（3）リージョナル
FIAヨーロピアンラリークロス選手権（全ドライバー対象）
FIAヨーロピアンラリー選手権
FIA世界ラリー選手権（全ドライバー対象）
国際競技規則（International Sporting Code）が適用される競技において、ドライバーおよびコ・ドライバーは、義務服装に加えて個人用アンダーウェアの着用を希望する場合、FIAが承認した個人用アンダーウェアを着用しなければならない。
正当な医療上の理由がある場合は、FIA非認可のアンダーウェアをドライバーの肌と義務であるFIA承認アンダーウェアの間に着用することができる。ただし、合成繊維の非防炎素材をドライバーの肌に接触させることは、ドライバーの安全性を低下させる可能性があるため認められない。
・補足1
スーパーライセンスの年間ポイント表に新たな選手権が追加された；
BRDCがパートナーを務めるGB3選手権
テクニカルリストN°25 - ヘルメットの公認規格
テクニカルリストN°25は、付則L第III章第1.1条に従って更新された。
FIA規格8858-2002、8858-2010、スネル規格SA2010、SAH2010、SA2015のすべてのヘルメットはFIAから承認されなくなる。
第7条 カート技術規則におけるドライバー安全装備
・第7.3条 "グローブ"
FIA カート選手権、カップ、トロフィーにおいて、グローブは FIA 規格 8877-2022 に従わなければならない。
FIAインターナショナル・スポーティング・カレンダーに掲載される全てのカート競技会では、グローブは手と手首を完全に覆うか、FIA規格8877-2022に準拠したものでなければならない。
・第7.4条 "シューズ"
FIA カート選手権、カップ、トロフィーにおいて、シューズは FIA 規格 8877-2022 に従わなければならない。
FIAインターナショナル・スポーティング・カレンダーに掲載される全てのカート競技において、シューズは足を完全に覆い、足首を保護するか、またはFIA規格8877-2022に準拠したものでなければならない。車両安全装備
車両安全装備
・FIA基準8864-2022に準拠した拘束ケーブル
2024年1月1日より、以下のカテゴリーではFIA規格8864-2022に準拠した拘束用ケーブルを使用しなければならない；
フォーミュラ1
フォーミュラ2、2024年にホモロゲーションされる新世代F2カーでの使用に関連するもの
・オープン・コックピット・カー用配管式消火システム FIA基準8876-2022に準拠した 規格の更新
フォーミュラ2 2024年の新世代F2カーホモロゲーションでの使用に連動
フォーミュラ4 任意。
